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日本や外国の浮き玉をさぐります。タイトルのBeachcombing for Japanese Glass Floatsは、ウッドさんの著書名から拝借しました。
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歩く!

 冬の北陸は一日のうちで何度も天気が変る。晴れたかと思えば、みぞれが降り出し、また陽が射す。でも、しばらく後には真っ暗な空になって・・・といった感じだ。

 そんな天気で、北西の季節風が強くても、浮き玉が寄ってくる季節なので、欲につられて、寒い浜を数キロも歩いてしまう。

 暖かい季節なら、浜を散歩する人もいて、満潮線にそった足跡が延々とつづく。だれもが、ビーチコーマーでは無いのに、「俺より先に歩いたヤツがいるのでは・・・」と思ってしまう。

 でも、季節風の吹き荒れる厳冬期には、足跡はまず無い。人影も少なく、番小屋の外壁を覆った羽目板が、風と一緒に刻むリズムを叩くぐらいだ。

 この日は、雄島の東にある砂浜わきに車を停め、石川県境まで歩いた。
 歩き始めたのは14時、日没までそんなに時間が無い。

 満潮線に沿って、東に歩く。フードを被ると、北西の風も何とかしのげる。それでもやっぱり寒い。漂着物に目を凝らしながら歩くと、ついつい歩みが遅くなる。そうなると、余計に寒い。仕方ないので早足になって体を暖める。

 10mほど先に、緑色の輝く物体!
 浮き玉かと、走りよったら、jinroの瓶底を正面から見ていた。

 こんなことは、よくあることさと、気をとり直して歩く。

 波打ち際に、こんどは本物の浮き玉。
 拾い上げて太陽にかざす。
 冬の空が、緑暗色に染まる。海も緑藍色に染まる。

 どんな時も最初の一個が大事だ。
 これで気分が落ち着く。
 浮き玉しか見えなかった目に、浜のメノウまで見えてくる。

 もう、半分以上歩いた。
 拾った浮き玉を堤防の上に並べ、カメラを向ける。
 雲の多い空に日の射す、夕暮れ間近な海が好きだ。

d0059745_23441168.jpg



 荷物も重くなったが、欲につられて、どんどん歩く。
 でも、帰りの道のりが心配になる。
 いざとなれば、携帯でタクシー呼べばいいか。

 そんな時に限って、浮き玉は見当たらない。
 さっきより雲が重くなり、暗くなってきた。
 それにお腹も空いてきた。

 向うから、クーラーバッグと竿をさげた人影が近づいてくる。
 助かった!天の助け!!

 魚とタバコの臭いのする軽トラだが、「ほや〜、ほやって」と、相づちを打つ福井弁が、妙に耳に優しかった。
 
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by beachcombers | 2005-06-03 23:40 | 浮き玉エッセイ
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